ファイト 第18週「かえろう」

 先週まで見ていて、温泉シーンと由紀さおりの歌シーンは毎週必ずあるっぽいと気づいた。そこで今週も温泉シーンを期待していたのだが、なんと温泉に入ったのは緒方直人。ギャフン(×_×)
 今週の優(本仮屋ユイカ)は、太郎と会ったり話したりしても平気なほど吹っ切った感じ。だけど実は1対1だとまだ無理っぽく、村上厩舎に行くときに岡部くん(同級生で実は優のことが好き)を連れて行ったりしていたけど。まぁ、今後はもう太郎と云々って無さそうだ。
 
 という訳で今週は、温泉シーンも、優がかなわぬ恋に胸を痛め泣くシーンも無かったから、見たかったモノは見れなかったのだけど……実は、父親・啓太(緒方直人)の手のリハビリの描写がけっこう気に入ったりした。最終的に啓太はリハビリで完全に手を動かせるようになり、手巻きバネを作れるようになったのだけど、ハイジの「クララが立った!」的な奇跡は全く無かったんだよね。
 病院で啓太が妻・亜沙子(酒井法子)と一緒に、手の動き具合を笑顔で確認し合っているシーンがあったんだけど、それを見て視聴者が「おぉ! 手をグーパー出来るようになってる!」と驚くのに、二人とも驚いていないんだ。それどころか口では別の話をしてる。このシーンから、毎日リハビリのメニューをただひたすら根気良く続け、少しずつ少しずつ回復して来たんだってことがわかる。
 ただ、ある一定以上に回復が進まなくなってしまった……そこで優は、「実際に手巻きバネを作ることがリハビリになる」と考え、手巻きバネの機械を家に持って来てしまった。啓太はその機械で最初は縮れ毛みたいなバネを作るのがやっとだったけど、「以前のように手巻きバネを作れるようになる」という最終目標が目の前にあることや、文集に「バネ職人になりたい」と書いた息子・檀が目の前で見ていることは強い励みになったんじゃないかな。
 で、段ボールにセットしたゴミ袋の中に、失敗作のバネを捨てて行くんだけど、その段ボールだけが大きく映されて、

  • 失敗作のバネの量が増え、セットされたビニール袋が変わる
  • 捨てられるバネの巻き状態が徐々に良くなって行く
  • 段ボール箱を照らす光の状態がどんどん変わる

というのを数秒×3カットぐらいで見せる。これで努力と上達の様子がわかる。(定番の表現だけど) それに続いて、啓太がバネをかなりキレイに巻く姿が映って、見ている側は「スゲー」と思うんだけど、本人はぜんぜん不満そうな顔。夜になっても啓太はバネ作りをやめず、優と亜沙子は「先に寝るね」と……。
 そして、朝。優と亜沙子が目を覚ますと、手巻きバネの機械の上に【完璧なバネ】が1本置かれていた!……というのがオチ。(←オチて) これもまた定番な表現なんだけど、見ていてジーンとしてしまった。
 
 土曜日分の最後の方には、過去の辛い回想シーンがいくつも挿入されていた。僕が見ていなかった頃の……感慨にふけるとともに、ちょっとだけ「リアルタイムで見てなくて良かった〜(見てて辛いから)」と思った。