起動戦士ガンダムSEED DESTINY - PHASE36「アスラン脱走」

 ミイヤとメイリンの行動の対比が面白かった。二人の気質は、アスランLOVEな点も含めてかなり似ているのに、なぜ最終的な行動が違ってしまったか。
 アスランに身の危険を知らせるという危険まで冒したのに、アスランと一緒に逃げることを拒んだミイヤ。ラクスの影武者をやると決めたときに、彼女の人生は既に決まっていたのかもしれない。ワンカット入った、冴えないルックスの女の子がボイステストを受けている様子から察するに、ミイヤは声で影武者候補に選ばれたあと全身をラクスのルックスへと整形されたんだと思う。そういう決断を経て、人から必要にされ自分としても充実した日々を過ごしてきたあと、それを全て捨てろと好きな人に言われて捨てられるのか……ミイヤは捨てられなかった。

 一方のメイリンは、いきなりアスランがずぶ濡れ&ライフル所持で現れ、すぐ警備の人たちに「開けろ!」攻撃を受けるという窮地に立たされたにもかかわらず、機転をきかせて人を追い払い、ウソ警報でカモフラージュし、逃走用に車を回してアスランをMS格納庫に送り届け、差し出されたアスランの手を躊躇無く握って一緒に逃走した……この積極性は、いくら相手を好きでもいきなりやれることじゃないと思う。親譲り or 姉ちゃん譲りの肝が据わった性格かつ、似たようなシチュエーションを既に妄想済み(笑)である場合にのみ可能であることと言えよう。あともう一つ、メイリンはまだミイヤのように人生を決めてしまうような一大決心をしたことが無く、好きな人のために人生が変わってしまうことに対して抵抗が無かったというのも大きいと思う。

 いずれにしても二人は、アスランの脱走にかかわってしまったことで、死に一歩近づいてしまった。(T_T) 二人とも、今日の自分の決断を後悔してないよね? ね?